第123章 離婚成立

場の空気が底まで凍りついた、そのときだった。

男はようやく大きく息を吸い込み、歯を食いしばって吐き捨てる。

「いい、いい、いい! 南雲玲奈……認める。今回は俺の負けだ。お前の条件、全部のむ。だが条件がある。今夜の動画、全部俺に渡せ」

南雲玲奈は口元に淡い笑みを浮かべた。

「横尾社長、冗談がお上手ですね。条件交渉というなら、話が成立してから“代金”をお渡しするのが筋でしょう?」

そして、わざと間を置く。

「だから……明日の朝8時半、市役所。時間厳守でお願いします。離婚届の提出が終わったら、動画はお渡しします」

横尾孝人は奥歯を噛み締め、頬が引きつるほどだった。

最後は怒りに任せ...

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